こんにちは! 健史です。
応用情報処理技術者試験の午後問題、4回目で掴んだ克服方法・ポイントを紹介します。
(令和4年春合格)
午前問題の合格ラインはクリアできるけれど、午後でやられる方は多いと思います。
私もその1人で、3回やられました。
午前問題とは異なり、覚えるだけ、解法のコツを掴んだだけでは合格できませんでした。
午後問題を見ても苦痛ではなく「どんな問題でもかかって来い!」「答えを見つけてやるぞ!」と楽しめるようになるまで位の実践訓練が必要でした。
3回落ちた原因
・テキストや過去問題を開くのが嫌で、なんとなく避けていた、逃げていた
・そんな状態で過去問題を解くのに多くの受験生と同様多大な時間をかけて、「こんなにやったのだから大丈夫だろう」。しかし「あんなにやったのに、なぜ合格できないの?」
→原因は午前問題と同じように楽しく同じペースで解ける位の力がついていなかった
◇解き方が定着・染みついていなかった
・繰り返しやっていたテキストでさえ時間が経つと解けない、間違う、「何だったけなぁ~」
→解き方を学び理解していたが、実践できるまでの慣れが足りなかった
多くの方が「応用情報技術者 午後問題の重点対策」を手にされておられることでしょう。
午後問題 取り組みへの考え方、解き方、答えの見つけ方が書いてある有効性の高い本です。
午後問題はこの本で基本を身につけ、応用力をつけたつもりでした。
ですが上記分析状況で不合格、最高58点で。
車輪の歯車がかみ合っていない、空回りの勉強だったのです。
しかし、これで合格しても与件から問題の本質を的確に探す力は備わっていなかったと思います。
現場では、まだまだ見当違いの対応をしてしまう状況もあったのかもしれません。
午後問題への苦手意識をなくす位 訓練した
午後問題の答えは、大きく2つ、そして一方はさらに3~4つに分類できます。
1.知識を問う問題 1-3割位
経営戦略であれば、最低でも例えば
・STP:セグメンテーション、ターゲッティング、ポジショニング
・規模の経済性と範囲の経済性の違い
・ファイブフォース分析
・貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書
がどんな内容かわかること
プロジェクトマネジメントであれば、最低でも例えば
・EVM
→EV、PV、ACのグラフを一目見て、進捗は?コストは?を自然と探している
・プロジェクトスケジュールネットワーク図
→少なくとも、クリティカルパスはどれかを自然と探している
といった状態になることが必要と思います。
2.与件の読解力を問われる問題 7-9割位
与件から答えになる部分を探す問題です。
・与件の文章がそのまま答えになっている問題
・与件の文章から不要な単語を取り除き的確な短文でまとめる
・上記にさらにポイントとなる与件にはない用語を加えまとめる
・与件から状況などを別の用語に置き換えるもの(言い換えると・・)
「どのように克服したか」についてです。
1.知識を問う問題
「今日は、今週は、この2~3日は、STPを覚えよう」と決めたら、ネットや参考書で調べてインプットします。
サブノートにまとめてもよいでしょう。
ここで間違えるのがサブノートにまとめて達成したような気分になってしまうことです。
目的は記憶に定着させることなので、
・記憶に定着できるようにサブノートをまとめること
体系的に、図などイメージも使って
・それをいつでもどこでも思い出せるようにすること
です。
そして通勤途中や昼休みに反芻・咀嚼して記憶に定着させ、仮想的にでも人に説明できるようにすることです。
いわゆるアウトプット訓練で定着度合いを確かめることです。
2.与件の読解力を問われる問題
3回目までも、平日・休日ともかなりの時間をかけていました。ですから、落ちた時はショックで悲しくなりました。多くの不合格だった方と同じように。
ですが、「習得した解法を訓練・向上するさせる」のではなく、ただやっているだけで無駄な時間を過ごし、本番での実践力が身についていなかったのです。
なのでやり方を変えました。
まず、初めての方、解き方の基本が身についていない方は「応用情報技術者 午後問題の重点対策」などを読み解くことが不可欠でしょう。
私は過去3回で何度もやってきたので、4回目はあまり開きませんでした。解説に「頼ってしまう」ことから'おさらば'しようと、敢えて開かないようにしました。
そして、過去問題を直近から最低10回分、5-6年分で訓練します。
その際変更したポイントは、情報セキュリティだけを2-3回、システム監査だけを2-3回、データベースだけを2-3回・・・というように科目別に繰り返しました。
そうすると科目ごとの問題の解き方というかポイントが見えてきました。
データベースでは、ER図の穴埋め・SQLの問題は答えの見つけ方、書き方のルールがわかります。
それを繰り返して間違えないように紙に文字として書ける訓練し定着させます。
最終的には、「応用情報技術者 午後問題の重点対策」にない過去問題で答えの根拠がわからなかった問題も、「この答えは、これこれこうだから、これが答えになる」と説明できるようになったものもあります。
そのくらい考えを及ばせて、与件から短時間で答えを導きだす力をつけようとしました。
ですが、この訓練はほんとうに大変で苦痛でした!
考えた上に間違えていると、ショックとストレスで中断することが多々ありました。
そんな時は、コーヒーやおやつを食べて気分転換です。
しかしだんだん慣れてきて「なんでこの答えになるのだろう?」との視点で与件を見てみると、そうなっていることが分かるようになります。
そして試験直前の数日前にこういう視点で答えを探すのかという力が向上したと思えました。
この時点に達したのちは、科目別から年度別に切り替えました。
変更したポイント2つ目は(何度も書いていますが)、徹底して紙に何度も何度も書きました。
そして、一語一句、答え合わせをします。データベースのER図問題では、実線・点線が漏れていないか、間違っていないか。
理由などを求める問題で、できない・何度も間違える問題の答えは覚えました。EXCELに[自分の間違えた答えをA列]に、[回答の答えをB列]に打ち込んで。
(言うまでもなく、SQL文、計算問題、私は選択しませんでしたがプログラミングの穴埋めなどは論外です)
これは「こういう答えを導きだす思考になっていないから、思考を変えなければならない」と考えてのことです。
また、まとめてみると中には共通の単語があります。例えば「代替する」「把握する」
また知らない単語や「一言でいうと(言い換えると)」も普段の生活からも書き出しました。例えば「危殆化」、「無くす→撲滅する」
過去3回落ちたときの勉強でも紙に書いていましたが、中には「面倒だから書かなくてもいいやっ」と中途半端に適当だったのです。
「もう何度もやって過去問の答えを覚えてしまった!」という方いませんか?
午後問題の解き方の「入口、入り方」を間違えているのかもしれません。
・視点を、答えを思い出すのではなく、与件と問題文から見つけたものを「答え」として紙に書く
・そのとき「これこれ、こうだから、この部分が答えになる、この部分は答えではない」ということを反芻して定着させる
・結果として、覚えてしまった答えでも正解と同じになるのだったらOK
試験直近の午後問題への取り組み
午後問題を解く訓練は、金曜日まで徹底して行いました。
そして前日の土曜日は、決めていた科目の10-12~14回分(科目によって異なる)について、訓練でもやっていた「与件をさっと読んで答えになりそうなところを探す」ことを、再度直近から年度ごとにより短時間できるように実施しました。
この時点では、紙に書かず、頭の中で行います。それまでにやってきたアンダーラインを引くポイントを探すことです。
◇重要なポイントを特定する
・問題点
・方針・思い(「~したいと考えている」の「~」が答え)
・制約
・答えになりそうな文書名、組織名、パソコンやサーバを一纏めにした言葉で"機器"といった単語など
・ひっかけ問題の注意点と根拠
・与件全体の「問題は何で」「どうしたいのか」・・・特に経営戦略やシステム監査
いわゆる「出題者の意図を掴む」「行間を読む」
◇選択問題も与件と照らし根拠を探す、知識を問う問題も消去法で根拠を確定させる
です。1問を5-10分位、試験1回分を1時間位で。
過去問題はパソコン上で解く
過去問題は印刷した紙ではなく、パソコンのモニター上で取り組みました。
パソコンではアンダーラインなどを記入できません。
そして、問題文を読み、答えになりそうなところの与件をスクロールして戻る必要があります。
本試験とは異なってやり難い状況です。
ですが、やり難い状況での訓練が能力を向上させてくれたように思います。
また、紙での訓練では一度アンダーラインを引いてしまうと消さない限り残りますし、たとえ消しても跡が残ります。
紙を一度使ったら廃棄し再度印刷して取り組む方は、そうそういないでしょう。
パソコンでの訓練でも何回か解いていれば答えとなる部分が頭に入ってしまうものもありますが、それでも紙よりは「毎回、初めて取り組める状況」に近しいです。
最後に
◇知識の問題
・不足している知識は、早くから定着させておく
・そのために早くから午後問題に取り組み、その必要性、不足している知識が何かを認識する
その結果、午前問題の解答につながるものがおのずと身につくものもあります。
◇知識以外の問題
・答えもしくはヒントが必ず与件の中にありなので徹底的にあきらめず探す
・そのために過去問題を使って繰り返し訓練し慣れる
◇勉強中は、知識の問題であっても、知識以外の問題であっても
・必ず紙に書いて答え合せをする
→意外と本番では書けないことが多い
◇試験直前は、
・与件から答えにつながる部分を特定することを1問5-10分位で回す
といったことが合格につながったように思います。
最後の最後に。
合格するために反省して、何が足りないのか、どうすれば克服できるのかを自分で見つけられれば、それに越したことはないでしょう。
一方、考えてもわからない方は、以下のようになれば問題ないでしょう。
それは、反省して改善しようとする努力が必要で、その上でこの記事に限らず合格者の言葉を文字として読み過ごすのではなく、重要なポイントを心に留めて、自分なりに考えて自分の考えにすることです。
その上で自分の考えになれば、その後の行動は同じ以上にできますから。
参考にして頂ければと思います。
コメント
私は3回目の挑戦で午後の問題で苦戦しています。
「応用情報技術者 午後問題の重点対策」で繰り返し解きましたが2度不合格。
文章の中のヒントを見つけるのに苦労しています。
記事に書かれてあった、科目別→年度別の学習の流れを参考にしようと思います。
カムンさん
こんにちは!健史です。
コメント、ありがとうございました。
私には、効果的であり、この方法だから合格できたと
思っています。
遠回りのように思われるかもしれませんが、
解答を見つけるコツを得るには有効でした。
また「こういうところは注意」、「ひっかけ」など。
まだ、時間はあります。
ご健闘をお祈りしています。